第三者評価事業とは

「社会福祉事業の経営者は、自らの提供する福祉サービスの質を評価することにより、常に福祉サービスを受ける立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。」と社会福祉法第78条に規定されています。
福祉サービス第三者評価は、全国社会福祉協議会または茨城県に福祉サービス第三者評価を実施する要件を満たすと認められた評価機関が、施設又は事業所(以下「事業所」)からの受審の申込を受けて、事業者の福祉サービスの提供に関する「姿勢」、「取り組み」に関して、事業所自身の評価(「自己評価」といいます。)と利用者又は利用者の家族によるアンケートを参考にして、事業者でも利用者でもない調査員が事業所を訪問し、事業所長や職員からの聴き取りや書類の確認及び事業所内の観察を行って、評価を行う事業です。

事業所にとっては

第三者評価_1

第三者評価を受けることによって、利用者へ提供しているサービスの現在のレベルを把握することが出来ます。
事業所自身が事業運営における具体的な問題点を把握し、改善に結びつけることによって、利用者に対するサービスの質の向上につながります。

利用希望者、家族にとっては

第三者評価_2

評価を受けた事業所は、事業所内の掲示や原則として茨城県のホームページに評価結果が公表されます。そのため、誰でも評価結果を知ることが出来ます。
利用希望者や家族にとって、その事業所のサービス提供における「姿勢」や「取り組み」について知ることが出来ます。

実施要項

本会が評価機関として福祉サービス第三者評価を実施するために定めた要項等を掲載します。

評価の仕組み

1.事業所評価

事業所の福祉サービスに関する体制や提供の現状について、評価機関が定めた評価する項目に基づき、施設の管理者及び一人ひとりの職員が各設問について、a・b・cの3段階評価(自己評価)をいたします。

2.利用者調査

本人または本人の家族等へ、本人からの聴き取りやアンケートへの記入、また、家族に対するアンケートによる施設を利用している上での調査を行います。
※聴き取りやアンケートに回答いただいた方のプライバシーを守るため、直接個人が断定できないように集計加工して、施設及び事業所にフィードバックいたします。

3.訪問調査

評価を担当する評価調査者(※)3人が直接事業所を訪問(原則1日)し、管理者や職員からの聴き取りや書類の確認及びサービスの提供状況等の視察を行います。
※評価調査者とは、全国社会福祉協議会または茨城県の定める評価調査者としての要件を満たし、全社協または県の実施した評価調査者養成研修を修了し、登録された調査者です。

4.調査員合議

訪問調査に行った評価調査者が、上記1~3の結果を基に話し合いを行い、総合的に評価結果を決定します。

5.報告書

評価機関は、調査員合議により総合的に評価決定したものを報告書として取りまとめ、施設及び事業所に仮報告書として提出し、評価結果に関する意見を求めます。
事業所から意見がない場合は、正式な報告書及び関係書類を添えて施設及び事業所に提出いたします。

6.公表

評価機関は、全国社会福祉協議会または茨城県に対し、事業が完了すると報告書を提出いたします。事業所の評価結果を公表することの了解を得て、県はホームページに評価結果を掲載いたします。
※社会的養護関係施設の評価結果については公表が義務付けられております。

評価対象サービス

評価対象サービス

現在評価を行っている事業所の種類は下記のとおり5種類です。
なお、その他の施設種別については、茨城県において評価する項目が作成され次第順次対応していきます。

施設・事業所種別 施設・事業所の種類
児童関係 児童養護施設
母子生活支援施設
乳児院
情緒障害児短期治療施設
児童自立支援施設
保育所(茨城県内に所在する施設のみ)
障害関係 知的障害者更生施設(茨城県内に所在する施設のみ)
高齢関係 養護老人ホーム(茨城県内に所在する施設のみ)
軽費老人ホーム(茨城県内に所在する施設のみ)
小規模多機能型居宅介護事務所(茨城県内に所在する施設のみ)
認知症高齢者グループホーム(茨城県内に所在する施設のみ)

評価する項目

Ⅰ.福祉サービスの基本方針と組織(13項目)

  • 法人、施設の福祉事業に掲げる理念や福祉事業運営における基本方針の確立及び周知に関して4つの評価する項目で構成されています。
  • 今後の施設の福祉事業に関する計画の策定と進行管理に関して5つの評価する項目で構成されています。
  • 施設の運営を任せられている管理者の責任とリーダーシップに関して4つの評価する項目で構成されています。

Ⅱ.組織の運営管理(21項目)

  • 施設の福祉事業を行う上での経営状況の把握や分析に関して3つの評価する項目で構成されています。
  • 職員の就業状況の把握や確保に関する取り組み、また、福祉に携わる人材の育成に関わる体制作りに関して10の評価する項目で構成されています。
  • 利用者の安全及び衛生に関する取り組みに関して2つの評価する項目で構成されています。
  • 関係機関との連携や地域との交流や施設機能の還元に関して7つの評価する項目で構成されています。

Ⅲ.適切な福祉サービスの実施(22項目)

  • 利用者の意向を優先した福祉サービスの在り方に関して7つの評価する項目で構成されています。
  • 利用者にあわせたサービスの実施方法の確立に関して8つの評価する項目で構成されています。
  • 施設利用に際し、利用予定者に分かりやすい情報提供の方法に関して3つの評価する項目で構成されています。
  • 利用者に対するサービス実施計画の策定方法や評価見直しの取り組みに関して4つの評価する項目で構成されています。

Ⅳ.付加基準

  • 施設及び事業所で生活を行う上で、様々な支援の在り方に関する設問が各施設種別で構成されています。

組織体制

第三者評価組織体制

評価の流れ

評価の流れ

申し込みについて

「福祉サービス第三者評価」の受審を希望する施設・事業所向けの申込書をはじめ、各種関連情報の配信を行っています。
お申込をされる方は、先ず本会へご連絡をお願いします。
電話番号:029-241-1133
「第三者評価担当」へお申し付け下さい

施設・事業所向け申請書類  
受審申込について(印刷してお使い下さい) ダウンロード(PDF)

※ファイルをお手元のパソコンに保存するには、上記ダウンロードの文字上でマウスの右ボタンを押し、表示されたメニューから「対象をファイルに保存」をマウスの左ボタンで押して下さい。
※PDFは印刷して頂き、必要事項を明記の上、本会へお持ち下さい

受審料

受審料/300,000円以内(消費税込)

受審料金に含まれる評価事業の内容

1.評価機関の職員による事前説明会の開催 1回
2.利用者アンケート調査の実施 おおむね30人分
3.職員自己評価調査の実施 おおむね30人分
4.評価に係る調査者 3名
5.訪問調査の実施 1回
6.評価調査者による評価決定の合議 1回
7.評価結果報告書の作成  
8.報告書内容の事業所説明 1回
9.評価結果公表及び推進機構への報告  

受審料の構成

個別的経費
  • 評価調査者報酬及び旅費
  • 事務局職員事業所説明旅費
  • 利用者アンケート調査、郵送料
  • 事業所、調査員連絡等経費
  • 契約書、自己評価票等評価資料印刷料
  • 会議室使用料
受審料共通的経費
  • 評価調査者養成、育成経費
  • 自己評価票等調査資料印刷料
  • 評価事業広報、啓発資料作成料
  • 事務局運営経費・・・人件費及び関係機関等会議及び調整旅費、消耗品等事務関係経費